適応症状と治療方針
自律神経失調症状
自律神経とは
人間の脳は自律神経とホルモンをコントロールすることで全身のあらゆる機能を動かしています。自律神経には活動中に働く「交感神経」と休息時に働く「副交感神経」があり、脳が身体の状態に応じて両者をバランスよく働かせることで健康を保っています。自律神経は自分の意思でコントロールすることはできません。人間の身体はとてもデリケート。精神的なストレスなどで自律神経の中枢である脳がパニックを起こすと、二つの自律神経がうまくスイッチできなくなり呼吸や消化、体温調節、内分泌、代謝などの機能にさまざまな不調が現れます。ホルモン分泌と密接な関わりをもつため、女性に症状が出やすく「更年期障害」と呼ばれる症状も自律神経のアンバランスによって起こります。

これらの症状(自律神経の乱れ)を引き起こしている要因を問診や検査の結果から分析し、症状に応じた手技や鍼灸治療を施します。当院では、症状の出ている箇所だけをケアするのではなく、体質改善も含めた「根本治療」を行っております。
更年期障害
更年期障害とは、卵巣機能の低下によって女性ホルモン(エストロゲン)の量が減少し、ホルモンバランスが崩れることによって起こるさまざまな症状をいいます。子どもの独立や結婚などの大きな環境の変化、家庭や職場のストレスなどをきっかけに発症することもあります。エストロゲンの減少に伴って急速に発現する初期的な症状と、閉経前後や閉経後に年月を経て現れる遅発的な症状がありますが、症状の程度や時期には個人差があり、なかには自覚症状がないまま通り過ぎてしまう方もいます。女性特有の症状と考えられがちですが、中高年期以降の男性にも現れます。

ほてり、のぼせ、動悸、多汗、めまい、ふらつき、倦怠感、イライラ、うつ状態、肥満、痩せ、冷え、頻尿、尿もれ、不眠 など
冷え性
人間の身体は自律神経によって一定の体温を保ちながら、血液をコントロールしています。この自律神経がバランスを崩してしまうと、体温調節がうまくできなくなり、血流が滞って冷えやすくなってしまいます。また、身体の歪みやセルライトも冷えの原因となります。

生理痛、生理不順、不妊、むくみ、のぼせ、肥満、肩・首こり、腰痛、頭痛、肌荒れ、頻尿 など
腸内環境の不調(便秘・下痢)
辛い物の食べ過ぎやストレスの多い生活は、腸に熱をこもらせます。東洋医学では、この熱に起因した腸内の水分不足が便秘を引き起こすと考えられています。また、尿の回数が増えることで水分が不足し便が硬くなるタイプの便秘もあります。反対に腸が冷えていると水分を吸収する働きが弱まり、腸内の水分が多くなって下痢になります。生活習慣を見直し、自律神経のバランスを整える治療が必要です。

代謝機能の低下
食事により摂取した栄養素を体内で燃焼させてエネルギーに変え消費するシステムを「代謝」といいます。体温調節や食べ物の消化・吸収、細胞の再生といった生命活動は全て代謝の働きによるもの。代謝が悪いと身体の機能を活発に動かすことができません。代謝力の低下によって水や血液の巡りが悪くなると、体内の余分な水分や老廃物を排出することができず太りやすくなってしまうだけでなく、身体にさまざまな不調をもたらします。

冷え、むくみ、便秘、肌荒れ 肥満 など
骨盤・背骨の歪み
片寄った動作や姿勢などの日常生活での「クセ」。これらが毎日くり返されて筋肉の緊張がつづくことで身体のバランスが崩れ、骨盤や背骨に歪みが生じてきます。骨盤や背骨に歪みがあると、骨と骨の間から出ている神経や血管が圧迫されて周辺組織が血行障害を起こし、痛みやしびれの原因になります。また、体の中心で内臓を支えている骨盤が歪むと、連動している筋肉がねじれたり、内臓が下がってきたりします。下腹部がぽっこりと前に出たり、お尻が大きく見えたりするのはこのためです。

緊張して硬くなった筋肉を緩め、歪みの原因となっている筋肉を正しい位置に戻した上で、骨盤や背骨を矯正していきます。骨盤や背骨を正常な状態に戻すことで筋肉の負担を減らし、血行や神経伝達を改善。自然治癒力を高めることができるだけでなく、プロポーションも整います。